4月9日生まれ、三谷 昇(みたに のぼる) 本名:同じ
1932年、広島県福山市生まれ。
1948年、県立福山誠之館高校入学。
高校の先輩で当時疎開していた小山祐士、井伏鱒二の影響で、後に声楽家になる友竹正則らと演劇活動を始める。県立上下高校で演劇をやっていた平幹二朗とも知り合う。
1951年、学制改革で分離した県立福山葦陽高校を卒業。
同年、画家を志して東京芸術大学を受験するが失敗し、文学座演出部に入る。舞台美術、装置、ポスターなどを手がけるかたわら、端役で舞台にも立つ。
1958年から俳優に転向し、ユニークな個性と芸風で着実に力をつけていく。
1962年、結婚。
1963年、劇団雲に移る。
1975年8月からは、劇団円に所属、現在は円企画に所属する。
映画初出演は、『そっくり大逆転』(松竹1966:土居通芳)である。その後、『続若者たち・若者はゆく』(俳優座映画放送製作、松竹配給1969:森川時久)、『千夜一夜物語』(虫プロ=日本ヘラルド1969:山本暎一)、『どですかでん』(四騎の会製作、東宝配給1970:黒澤明)、『軍旗はためく下に』(新星映画=東宝1972:深作欣二)、『犬神家の一族』(角川春樹事務所製作、東宝配給1976:市川崑)、『マルサの女2』(伊丹プロ製作、東宝配給1988:伊丹十三)など、数多くの作品に出演する。
『どら平太』(「どら平太」製作委員会製作、東宝2000.05.13公開、監督:市川崑)
黒澤明、木下惠介、市川崑、小林正樹の共同脚本を市川崑が30年後に映画化したもの。
他の凡百の作品群に比べたら段違いに格調高い。でも、『御法度』『雨あがる』『どら平太』も出演者(エキストラも)が少なくて、予算をあまりかけなくてすむ時代劇しか作られないのは寂しい限り。
三谷昇は、重臣のひとり落合主水正に扮している。
2000.06.09(金)