フィルムセンターにて『鞍馬天狗』(東映京都1959:マキノ雅弘)を見る。500円。
東千代之介の鞍馬天狗、相手は京の芸妓・美空ひばりである。天才・ひばりは何をやってもうまい、そつなくこなす。しかし、それが見る側にとって感情移入できるかというと別問題。ご立派な千代之介・天狗とうますぎるひばり・芸妓のラブシーンは、うわっつらの感動しか伝わってこない。
誰が悪いわけでもない。マキノが描く世界は、町民やら浪人やら半端者のヤクザが似合っている。そこで繰り広げられるラブシーンの数々こそ、我々に感動を与えてくれるのだ!