ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『坊っちゃん』(東京映画1953:丸山誠治)

 神保町シアターにて『坊っちゃん』(東京映画1953:丸山誠治)を見る。1200円。DVD上映。
 35歳の池部良が23~24歳の坊っちゃんを演じる。それが実に様になっている。10歳以上若い役を演じるのは、『青い山脈』(東宝1949:今井正)で経験済みとは言え、万年青年の名に恥じない「坊っちゃん」ぶりである。
 冒頭、ばあやの浦辺粂子との東京での別れのシーンを長々と描いていた。これはいい意味でも悪い意味でも、丸山誠治の名前のままの誠実な人柄が現れたものである。『坊っちゃん』のような内容はもっとテンポよく描いていかなければ、、。
 それにしても、『坊っちゃん』のフィルムはなかったのだろうか?人物のアップはなんとか見れるが、バックの人や物はぼやけて黒みにとけ込んでしまう。次に上映した『山鳩』と比較したら、一目瞭然である。