ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『処刑の部屋』(大映東京1956:市川崑)

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 『処刑の部屋』(大映東京1956:市川崑)を、国立映画アーカイブ(旧名称:フィルムセンター)長瀬記念ホール OZUにて見る。6月29日から始まった「逝ける映画人を偲んで2017ー2018」特集の1本。310円。再々見。

 製作の永田秀雅を偲んで、、、。

 久しぶりに見てみると、ビールに睡眠薬を入れて眠らせ強姦するという犯罪は今でも衝撃的ではあるが、ほかの描写はすごくおとなしめというか、勉学にいそしむ学生が満ち溢れている。
 克巳は両親が嫌いで反抗的ではあるが、暴力に訴えるわけではなく、親に従順な面も見せる。
 あるいは、伊藤は親の150万円の手形を担保に、銀行で克己の父親から強引に3万円借りる。後でダンスパーティーで儲かったからと言って、3万円を返しに行く。その律義さ、好青年ぶり。
 その伊藤に扮した梅若正義、もしやと思って調べたら、
能の梅若流の宗家の長男として1936年8月27日生まれる。
1956年に大映東京撮影所に入社。『恋と金』(大映東京1956:枝川弘)で本名の梅若正義でデビュー。
1957年に大映京都に移籍。梅若正二に改名して『赤胴鈴之助』(大映京都1957:加戸敏)を始めとする7作品に主演。人気絶頂となって天狗となり、芸能界から消えていく。
 性格的にはこの『処刑の部屋』の伊藤そのままだったようだ。そして、赤胴鈴之助って長身だったんだなあ、、、。
 
 話がそれたが、茂手木教授が顧問の「思想研究会」。そこでの学生たちの高度な学術的討論、それに反論する克巳。このシーンを見ただけでも、当時の学生たちは勉強していたんだなあ、感心してしまった。

 

95分、35mm、白黒。


2019年8月1日(木)鑑賞

     スタッフ
監 督        市川  崑
製 作        永田 秀雅
企 画        土井 逸雄
脚 本        和田 夏十
 〃         長谷部慶治
原 作        石原慎太郎
撮 影        中川 芳久
美 術        下河原友雄
音 楽        宅  孝二
録 音        須田 武雄
照 明        泉  正義
編 集        中静 達治
助監督        増村 保造
 〃         中村 倍也


   キャスト
川口  浩      島田克巳
若尾 文子      青地顕子
宮口 精二      島田半弥(銀行の支店長代理)
岸  輝子      島田はる
梅若 正義      伊藤(克巳の悪友で金持ちの息子)
中村 伸郎      茂手木教授
南  弘二      毛利さん(学生のたまり場の喫茶店マスター)
伊東 光一      ちぢれ髪の教授
丸山  修      製パン工場の男
春本富士夫      「リズムガイズ」のマネージャー
宮戸美知子      レシーヌの女子学生A
杉本 文子      シレーヌの女子学生B
池原 幸子      銀座の女子学生A
葉山たか子      銀座の女子学生B
樋口 峰子      リカちゃん
城川 暁子      女給A
芥川 竜子      女給B
中田  勉      医者
中条 静夫      新聞記者A
津村 雅弘      新聞記者B
飛田喜佐夫      ダンスパーティーで相手のいない学生服
住友 久子      ゲーム取りの少女A
高野 英子      ゲーム取りの少女B
南方 伸夫      プリンセスの支配人
松村 若代      畳屋のおかみさん
美川 陽子      小料理屋の女中A
梶  恵子      小料理屋の女中B
小高  尊      良治(克巳の中学時代からの親友)
平田  守      吉村(思想研究会)
山崎 直衛      相川(小料理屋で酔いつぶれる学生)
瀬戸ヱニ子      京子(顕子の友人で日本酒好き)
川崎 敬三      竹島(J大生のリーダー)
入江 洋佑      J大生杉
高橋 正光      J大生浅尾
島崎喜美男      J大生犬養
黒須 光彦      J大生内藤
月田 昌也      J大生石川
伊藤 直保      U大生小山
中江 文男      U大生加賀見
松沢 英夫      U大生米良
竹内 哲郎      支店長
大塚  弘      課長