『二人静<ふたりしずか>』(日活向島1922:大洞元吾)を、国立映画アーカイブ長瀬記念ホールOZUにて見る。5月3日から始まった「発掘された映画たち2022」の1本。420円。
柳川春葉の家庭小説を映画化した新派悲劇で、現存する数少ない日活向島作品。わが子から引き離される芸妓の浪次に扮した中山歌子は、映画劇革新のため1921年に設置された「第三部」より、従来の女形にかわり採用された女優の一人。女優と女形の共演も興味深い。マツダ映画社所蔵の16mmインターネガから新たに35mmプリントを作製した。(原版提供:マツダ映画社)
以上、国立映画アーカイブの解説より。
字幕タイトルは場面転換ごとにシーン説明のみ。公開当時は弁士つきだったので、会話字幕タイトルは必要なかったようだ。セリフタイトル字幕が付きだしたのは、1920年代後半からかな?
マツダ映画社での上映会では63分の上映時間。これは、1秒間24コマのスピードで映写機を回しているからかな?
国立映画アーカイブでは公開当時の1秒間18コマで回しているから83分の上映時間となっている。
大洞元吾<おおぼら げんご>監督(1888.03.03~1975.11.22)の作品を見たのは今回が初めて、というか監督作品、及び撮影担当作品でフィルムが残っているのは『二人静』のみ。『ある映画監督の生涯 溝口健二の記録』(1975.05.24:新藤兼人)の中で溝口健二について語っていた姿が印象的だったが、、。
それにしても、字幕タイトル説明なしのサイレントはつらい。少ない観客のあちこちから、寝息やらイビキが聞えてきた。私も含めて、参加することに意義あり、見たという認証記録、であった。
2022年5月19日(木)鑑賞
『二人静<ふたりしずか>』
(83分・35mm・18fps・無声・白黒)
日活向島撮影所
1922年4月25日公開
監 督 大洞 元吾
原 作 柳川 春葉
キャスト
中山 歌子 浪次
新井 淳 渋江輝雄
市川 春衛 輝雄の母親
荒木 忍 村林(輝雄の母の弟)
若葉 馨 清藤三重子(輝雄の許婚)
横山 運平 三重子の父
宮島 賢夫 三重子の弟・竜吉
? 医学士・唐沢(三重子を狙う)
? 折山(輝雄の友人→唐沢の仲間)
↓ にほんブログ村ランキングに参加しています。
下記 ↓ のバナーをクリックしてください。
ブログのランキングが表示されたら、下部の「ぴくちゃあ」ロゴを再度クリックしてください。
ランキングアップに協力お願いします。