ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『生きてゐた幽靈[『幽霊暁に死す』改題短縮版]』(C.A.C.1948:マキノ正博)




 『生きてゐた幽靈[『幽霊暁に死す』改題短縮版]』(C.A.C.1948:マキノ正博)を、国立映画アーカイブ長瀬記念ホールOZUにて見る。5月3日から始まった「発掘された映画たち2022」の1本。420円。

 1951年以降『生きてゐた幽靈』と改題され東映が配給した版(封切時は東宝が配給)。マキノ主宰のC.A.C.(映画藝術家協同)と新演伎座の提携作品。小平太(長谷川)と美智子(轟)の結婚式で突風とともに囁き声が響く。その不思議な声に操られるかのように小平太は美智子を連れて故郷の朽ち果てた山荘に滞在することに。そこで待っていたのは…。35mm可燃性ネガからニュープリントを作製した。(原版寄贈:牧野加代子)
 以上、国立映画アーカイブの解説より

 教会で結婚式を挙げていると、どこからか低い微かな男の声。
 学校の民主化を唱えた小平太が辞表をたたきつける。
 職を紹介してもらおうと久方ぶりに叔父を尋ねたら、避暑地の別荘を斡旋される。
 新婚旅行気分で別荘につくと、そこは幽霊屋敷、、、。
 父親の幽霊とともに、財産を私物化した叔父たちに一泡吹かせてやろうと策をめぐらし、、、。
 長谷川一夫轟夕起子の新婚夫婦のやり取りは、マキノ雅弘お得意の愛情表現。戦前の作品から東映時代劇、そして任侠映画へと受け継がれていて、見る側はちょっと気恥ずかしくも楽しくも幸せになれるシーンである。
 マキノ正博・小國英雄コンビはここでも快調で、楽しいひと時を味わうことができ、満足、満足。
2022年5月22日(日)鑑賞

生きてゐた幽靈[『幽霊暁に死す』改題短縮版](88分・35mm・白黒)
『幽霊暁に死す』
1948.10.12公開
上映時間98分
製作:C・A・C=新演技座
スタジオ:東横映画
配給:東宝

監 督     マキノ正博
脚 本     小國 英雄
企 画     早川 征春
製 作     長橋 善語
 〃      高村 正次
撮 影     三木 滋人
照 明     西川 鶴三
美 術     堀  保治
音 楽     大久保德二郎
録 音     加瀬  久
編 集     マキノ正博

     キャスト
長谷川一夫    小幡平太郎/小幡小平太
轟 夕起子    美智子(小平太の妻)
花菱アチャコ   郡山太七郎(平太郎の親友)
田端 義夫    郡山太三郎(小平太の親友)
松浦 築枝    太七郎の妻
斎藤 達雄    小幡平次郎(平太郎の弟)
沢村 貞子    小幡たけ子(平次郎の妻)
月丘 千秋    きみ子(平次郎・たけ子の娘)
飯田 蝶子    郡山優子(平次郎の姉)
徳川 夢声    安積文夫(平次郎の親戚)
万代 峯子    礼子(文夫の妻)
坂本  武    井上巡査
藤村 秀夫    中学校校長
村田 正雄    教頭



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