『ニッポン無責任時代［デジタルリマスター版］』(1962：古澤憲吾)

　『ニッポン無責任時代［デジタルリマスター版］』(東宝1962：古澤憲吾)を、国立映画アーカイブ2F 長瀬記念ホールOZUにて見る。６月24日(金)から始まった「東宝の90年モダンと革新の映画史(1)」の１本。310円。

ニッポン無責任時代［デジタルリマスター版］(86分・DCP・カラー)
無責任男の平均<たいら　ひとし>(植木)）は口先と要領のよさを武器に大会社にもぐり込み、あれよあれよと出世していく。「スーダラ節」の爆発的ヒットを受け、植木等のキャラクターを前面に押し出した新機軸のサラリーマン喜劇。このヒットによって、東宝は以後クレージーキャッツの主演映画を次々と送り出すこととなった。ヒロインには、当時の東宝の人気作品「お姐ちゃん」シリーズの面々が顔をそろえている。

　２～３度目の鑑賞。この『ニッポン無責任時代』の前に、クレージーキャッツ全員出演したのが下記の３本。
1962.03.25『スーダラ節　わかっちゃいるけどやめられねぇ』(大映東京1962：弓削太郎)、
1962.04.15『クレージーの花嫁と七人の仲間』(松竹大船1962：番匠義彰)、
1962.05.12『サラリーマンどんと節　気楽な稼業と来たもんだ』(大映東京1962：枝川弘)、
けれども、主演ではなく、完全な脇役。
　『ニッポン無責任時代』の大ヒットにより、以後10年間に渡って主演作が作り続けられることになる。キネマ旬報の決算特別号(1963年２月上旬号)には、『喜劇　駅前温泉』(久松静児)の配給収入が２億３千万円。併映作が『ニッポン無責任時代』で配給収入１億7500万円。公開前の力関係で割合が決まっていたのかな。実際は『ニッポン無責任時代』が人気だったと思うのだが、、、。
　社内宴会の余興では、小さな舞台がイメージで大劇場の舞台となって、クレイジーキャッツが歌い踊る。東宝お得意のミュージカルシーンの連続。楽しい、ほんとに楽しい。
2022年７月23日(土)鑑賞

　　　　　スタッフ
監　督　　　　　　　　古澤　憲吾
脚　本　　　　　　　　田波　靖男
　〃　　　　　　　　　松木ひろし
製　作　　　　　　　　安達英三朗
　〃　　　　　　　　　森田　　信
撮　影　　　　　　　　斎藤　孝雄
照　明　　　　　　　　隠田　紀一
美　術　　　　　　　　小川　一男
音　楽　　　　　　　　神津　善行
録　音　　　　　　　　斉藤　　昭

編　集　　　　　　　　黒岩　義民
整　音　　　　　　　　下永　　尚
監督助手（チーフ）　　長野　　卓
合　成　　　　　　　　松田　　博
製作担当者　　　　　　喜多村俊男
挿入歌　　　　　　　　植木　等
　　　　　　　　　　　「ハイそれ迄よ」
　〃　　　　　　　　　植木　等
　　　　　　　　　　　「無責任一代男」
　〃　　　　　　　　　植木　等
　　　　　　　　　　　「やせ我慢節」
　〃　　　　　　　　　植木　等
　　　　　　　　　　　「五万節」
　〃　　　　　　　　　植木　等
　　　　　　　　　　　「ドント節」
　〃　　　　　　　　　植木　等
　　　　　　　　　　　「スーダラ節」
監督助手　　　　　　　坂野　義光
　〃　　　　　　　　　出目　昌伸
照明助手　　　　　　　大野　晨一
　〃　　　　　　　　　荒井　定邦
　〃　　　　　　　　　村上　修一
　〃　　　　　　　　　島田　敏夫
　〃　　　　　　　　　山口　正春
　〃　　　　　　　　　阿久津　薫
　〃　　　　　　　　　乾　　勝人
　〃　　　　　　　　　川越　和見
照明準備・照明機材　　増田　健蔵
録音助手　　　　　　　指田　　漸
　〃　　　　　　　　　三浦　久治
　〃　　　　　　　　　近田　　進
記　録　　　　　　　　横山　照子
結　髪　　　　　　　　丸山　澄江
スチール　　　　　　　副田　正男
衣　裳　　　　　　　　田中　敏二
製作係　　　　　　　　久東　　晃
現像：東京現像所
公開年月日：1962.07.29
上映時間：86分
製作会社：東宝
配給：東宝

　　　　　キャスト
植木　　等　　　　　平等<たいら　ひとし>
ハナ　　肇　　　　　氏家勇作(太平洋酒社長)
谷　　　啓　　　　　谷田(太平洋酒総務部長)
団　　令子　　　　　まん丸(芸者)
重山　規子　　　　　佐野愛子(社長秘書)
中島そのみ　　　　　麻田京子(バー「マドリッド」の女給)
藤山　陽子　　　　　大島洋子(山海食品社長令嬢)
峰　　健二　　　　　氏家孝作(勇作の息子)
稲垣　　隆　　　　　植村(洋子の見合い相手)
田崎　　潤　　　　　黒田有人
由利　　徹　　　　　石狩熊五郎(北海物産社長)
松村　達雄　　　　　富山(富山商事社長)
清水　　元　　　　　大島良介(山海食品社長)
久慈あさみ　　　　　氏家時子(勇作夫人)
中北千枝子　　　　　咲子(平均の下宿の主婦)
犬塚　　弘　　　　　大塚(太平洋酒社員)
石橋エータロー　　　佐倉(太平洋酒社員)
桜井　千里　　　　　青木(太平洋酒社員)
安田　　伸　　　　　安井(太平洋酒社員)
田武　謙三　　　　　刑事(香典泥棒担当)
人見　　明　　　　　健吉(下宿の主人)
宮田　羊容　　　　　警官
井上　大助　　　　　春木(バー「マドリッド」のバーテン)
土屋　詩朗　　　　　植村の父親
小川　安三　　　　　氏家勇作社長の運転手
出雲八重子　　　　　佐野愛子のアパート隣人
峯丘ひろみ　　　　　ハナ(氏家邸女中)
清水　由記　　　　　女子社員(菊水)
丘　　照美　　　　　バレーボールを追う社員
宮川　澄江　　　　　ウェイトレス
岡　　　豊　　　　　葬儀の受付係
荒木　保夫　　　　　香典泥棒
記平　佳枝　　　　　料亭の仲居
杉浦　千恵　　　　　大島家の女中
田辺和佳子　　　　　マドリッドのホステス
江島　和子
谷　　和子　　　　　マドリッドのホステス
寺沢　広美　　　　　芸者
原　紀世子　　　　　芸者
吉田　静司　　　　　マドリッドの客
門脇　三郎　　　　　太平洋酒社員
小松英三郎
大内ヨシオ　　　　　孝作のバンド仲間
朽名　章宣　　　　　孝作のバンド仲間
康本　佳男　　　　　孝作のバンド仲間