以上、ぴくちゃあ通信No.24より
『どんと行こうぜ』(松竹大船1959:野村芳太郎)を最初に見た時の感想。
梨花たち放送研究会は、″現代学生の経済生活“をインタビュー取材して、梨花の兄がプロデューサーをしているラジオ日本から放送した。それがスポンサーから不評で、“学生のセックス、スピード、スリル”をテーマに取材方針変更。
取材の過程での現代学生生活をテンポよく描写していく。バーのストライキなどもからませて(大島渚の主張か?)、津川・牧、小坂・九條、川津・中、渡辺・高千穂ら4組の恋の駆け引きもおもしろく、歯切れがよい。
野村芳太郎がデビュー28本目の作品。一番油がのりきっていた時期で、他の松竹の監督たちと比べてもひと味違う。
川又昻は、これがデビュー作で、以後、野村芳太郎とコンビを組んでいく。大島渚の脚本で映画化されたのは、『月見草』(1959:岩城其美夫)に次いで2本目。この『どんと行こうぜ』に助監督についているかどうかは不明。
津川雅彦は松竹入社2本目、牧紀子はデビュー2本目。
登場人物の役名が“木”関係で統一されているのは、野村芳太郎のお遊びらしい。『月給13,000円』(1958)や『黄色いさくらんぼ』(1960)では“魚”関係で統一している。
クレージーキャッツは、桜井センリがメンバーに加わる前の6人組で、久しぶりに安田伸のえびぞってのサックス演奏が見れました。
中圭子という女優さんの経歴がわかりません。どなたか、知りませんか?
野村芳太郎の研究書が出ていないのも残念。早くしないと、、、。
なお、今回の上映プリントは、フィルムそのものがヘナヘナにゆがんだ状態のものだったようで、画面の半分ぐらいピンボケの状態でした。
1998.01.20(火)鑑賞
以上、「ぴくちゃあ 通信 No.24」より転載
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