『火宅の人』(東映京都1986:深作欣二)を、国立映画アーカイブ(NFAJ)長瀬記念ホール OZUにて見る。「逝ける映画人を偲んで 2021-2022」特集の1本。310円。
火宅の人(132分・35mm・カラー)
追悼:(企画)高岩淡
1954年の東映入社を経て、1971~90年に京都撮影所所長を務めるなど、一貫して映画作りに情熱を注ぎ、東映京都の伝統を守るために生涯を捧げた功労者・高岩淡。異父兄である檀一雄の自伝的小説「火宅の人」を映画化した本作は、奔放な女性関係を続ける直木賞作家をはじめ、多彩な登場人物が織りなす色模様を明るく謳いあげている。
(以上、国立映画アーカイブの解説より)
封切りで見て、その後1回ぐらい見て、今回が3度目ぐらいかな。
深作欣二と松坂慶子の「火宅の人」状態の印象が残っていた。今回久しぶりに見ると、原田美枝子の脱ぎっぷりというか、脱がされっぷりの潔さ(内心は嫌だったろうが)が目立っていた。松坂慶子は完全に特別出演的扱い。でも、原作にはない緒形拳と松坂慶子の愛の放浪旅を創作したりして、完全に松坂慶子のための作品に仕上げている。
その監督の意図を汲んだのか、木村大作が望遠カメラでとらえた放浪旅のロングショットの数々は、すばらしいできであった。この『火宅の人』の仕事ぶりが首脳陣に気に入られたのか、以後東映と本数契約したとのこと。
緒形拳を殴りかかるヤクザ風の男は福本清三かな。アパートの窓下で女給二人が取っ組み合いのケンカをしているが、ちょっと太めの子が絵沢萠子に似ていたけど、、、確信はない。
2023年7月11日(火)鑑賞
スタッフ
監 督 深作 欣二
脚 本 神波 史男
〃 深作 欣二
原 作 檀 一雄
企 画 高岩 淡
〃 佐藤 雅夫
企画協力 檀 太郎
プロデューサー 豊島 泉
〃 中山 正久
撮 影 木村 大作
美 術 佐野 義和
〃 秋好 泰海
音 楽 井上 尭之
主題歌 嵯峨 美子「火宅の人」
録 音 平井 清重
照 明 増田 悦章
編 集 市田 勇
助監督 藤原 敏之
スチール 大木 茂
公開年月日:1986.04.12
上映時間:132分
製作会社:東映京都
配給:東映
カラー/ビスタ/35mm
キャスト
緒形 拳 桂一雄
いしだあゆみ ヨリ子(一雄の妻)
原田美枝子 矢島恵子(新劇女優、一雄の愛人)
松坂 慶子 葉子(一雄と放浪旅)
利根川龍二 一郎(一雄の長男)
一柳 信之 次郎(一雄の次男)
大熊 敏志 弥太(一雄の三男)
米沢 由香 フミ子(一雄の長女)
岡村 真美 サト子(一雄の次女)
谷本小代子 信子(桂家の女中)
浅見 美那 滝
檀 ふみ 桂一雄の母
石橋 蓮司 桂一雄の父
伊勢 将人 一雄の幼少期
岡本 大輔 若い大学生(一雄の母の愛人)
宮城 幸生 刑事
蟹江 敬三 主任刑事
野口 貴史 幹事
相馬 剛三 医師
下元 勉 病院の主事
伊藤久美子 女郎屋の女A
鈴木なつ子 女郎屋の女B
井川比佐志 壷野(一雄の友人)
荒井 注 苅田(一雄の友人)
谷口 孝史 林
徳永ますみ 看護婦
下絛アトム 中島(一雄の担当編集者)
伊庭 剛 佐々木
山谷 初男 葉子の養父
宮内 順子 葉子の養母
真田 広之 中原中也
岡田 裕介 太宰治
第60回キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞(いしだあゆみ)
第60回キネマ旬報ベスト・テン第5位、読者選出日本映画ベスト・テン第1位
第41回毎日映画コンクール女優主演賞(いしだあゆみ『時計 Adieu l'Hiver』と合わせて)
第29回ブルーリボン賞主演女優賞(いしだあゆみ『時計 Adieu l'Hiver』と合わせて)
第11回報知映画賞主演女優賞(いしだあゆみ『時計 Adieu l'Hiver』と合わせて)
〃 助演女優賞(原田美枝子)
第10回日本アカデミー賞最優秀作品賞
〃 最優秀監督賞(深作欣二)
〃 最優秀脚本賞(神波史男・深作欣二)
〃 最優秀主演男優賞(緒形拳)
〃 最優秀主演女優賞(いしだあゆみ『時計 Adieu l'Hiver』と合わせて)
〃 最優秀助演女優賞(原田美枝子『国士無双』『プルシアンブルーの肖像』と合わせて)
〃 最優秀音楽賞(井上堯之『離婚しない女』と合わせて)
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