ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『東京おにぎり娘』(大映東京1961:田中重雄)

 ラピュタ阿佐ヶ谷にて『東京おにぎり娘』(大映東京1961:田中重雄)を見る。「昭和の銀幕に輝くヒロイン[第51弾]若尾文子」の第1週である。招待券(会員ポイント4個で)。
 中村雁治郎は新橋で30年続けた洋服仕立屋。昔気質のため、閑古鳥が鳴いて、親子3人何とか生活している有り様。これでは弟を高校にあげることもできない、と姉娘の若尾文子がおにぎり屋を開業し大繁盛というようなお話。
 若尾文子はちょっと婚期の遅れた勝ち気な娘を過不足なく演じている。それに対する中村雁治郎、こちらも特に力みもなく愛嬌たっぷりな父親をお茶の子さいさいと演じている。さすがである。彼なくしてはこの映画は成立しない。
 脇役陣もよい。芸者上がりでお妾稼業の藤間紫、その気っぷのよさ。中村雁治郎との友だち以上愛人未満という関係も粋である。
 新宿で小料理屋を経営している雁治郎の妹・沢村貞子が、幼なじみの川口浩若尾文子との間を取り持つおせっかいぶり。
 その川口浩にプロポーズする若尾文子。案に相違して、川口の意中の人は、雁治郎の隠し子・叶順子だったという可笑しさ。
 惚れた弱みでおにぎり屋を手伝う藤間紫の息子・ジェリー藤尾も、コメディリリーフとしてよい。
 ラストは、雁治郎の弟子で今は独立して成功している川崎敬三若尾文子とが烏森神社でのツーショット。ふたりの明るい未来を予感させてジ・エンド。
 そこそこに楽しめて満足であった。

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