『天草四郎時貞』(東映京都1962：大島渚)を、国立映画アーカイブ小ホールにて見る。４月11日(火)から始まった「没後10年 映画監督 大島渚」の１本。310円。
今回が２度目。初見と同じく、暗くてどんよりとしていておもしろくない、という感想は変わらず。
今回、再認識したのは、『日本の夜と霧』の時代劇版ともいうべき、ディスカッションドラマ、ということである。冒頭のカメラ据えっぱなしの７～８分ぐらいの長回し。花澤徳衛の声だけが確認できる暗がりの中での、これからどうすべきかの議論が延々と続く。あるいは、ラストでの大川橋蔵、吉沢京夫、花澤徳衛らが、緩やかなカットバックで、議論を闘わすさまは、まさにディスカッションドラマである。
新しい時代劇を作ろうとした、東映首脳部と大川橋蔵の思惑は見事に外れ、大島渚も以後３年間、映画を撮れなかった。
2023年４月12日(水)鑑賞
スタッフ
監 督 大島 渚
脚 本 石堂 淑朗
〃 大島 渚
企 画 辻野 公晴
〃 中村 有隣
〃 森 義雄
製 作 大川 博
撮 影 川崎新太郎
美 術 今 保太郎
音 楽 真鍋理一郎
録 音 佐々木稔郎
照 明 中山 治雄
編 集 宮本信太郎
スチル 高瀬和三郎
製作主任 日下部五朗
〃 渡辺礼之介
監督助手(チーフ) 長谷川安人
監督助手(フォース) 深尾 道典
公開年月日：1962.03.21
上映時間：101分
モノクロ／シネスコ／35mm
製作会社：東映京都
配給：東映
キャスト
大川 橋蔵 天草四郎時貞
丘 さとみ 桜(岡新兵衛の妻)
三國連太郎 右衛門作(絵師)
立川さゆり お菊(右衛門作の娘)
佐々木孝丸 甚兵衛(四郎の父親)
毛利 菊枝 マルタ(四郎の母親)
八汐路佳子 レシイナ(四郎の姉)
花澤 徳衛 与三右衛門(名主)
三戸部スエ マキ(与三右衛門の妻)
和崎隆太郎 三蔵(与三右衛門の息子)
木内三枝子 梅(三蔵の身重の妻)
吉沢 京夫 角蔵(四郎の方針に異議を唱える)
若宮 清子 みどり
高松錦之助 みどりの父
芦田 鉄雄 山善右衛門
加藤 嘉 善右衛門の祖父
河原崎長一郎 為三
阿波地大輔 常吉
明智八百栄 牢の中の老婆
平 幹二朗 松倉勝家(島原城主)
大邦 一公 松倉重利
佐藤 慶 多賀主水(幕府直参)
千秋 実 田中宗甫
尾上 華丈 林平左衛門
五里兵太郎 宗甫の部下Ａ
戸浦 六宏 浪人
円山 栄子 浪人に犯される女
青柳竜太郎 徳三
島田 秀雄 徳三の弟
小田部通麿 三吉
牧 淳子 三吉の女房
大友柳太朗 岡新兵衛
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