以上、『暗黒街大通り<メインストリート>』(東映東京1964:井上梅次)より
『暗黒街大通り<メインストリート>』(東映東京1964:井上梅次)を、国立映画アーカイブ(NFAJ)長瀬記念ホール OZUにて見る。「月丘夢路 井上梅次 100年祭」特集の1本。310円。
暗黒街大通り<メインストリート>(103分・35mm・カラー)
NEW(ニュープリント)
鉄也(高倉)、銀二郎(梅宮)、健三(待田)の三兄弟は、二組の裏組織による縄張り争いのなかでやがて悲劇的な運命をたどっていく。それぞれに個性を発揮するスター3人を筆頭に、三田、中原、緑ら女性陣、金子、安部らベテラン勢を巧みに配し、ハードボイルドタッチのギャング映画に仕立てている。
(以上、国立映画アーカイブの解説より)
初見。
1964年のゴールデンウィーク封切り作品。同時上映も『東京アンタッチャブル 売春地下組織』(東映東京1964:飯塚増一)と現代劇なので、それまでの時代劇から大転換を図りつつある象徴的な興行だったようだ。翌1965年のゴールデンウイークでは『網走番外地』(東映東京1965:石井輝男)の大ヒットシリーズが始まる。
三兄弟の復讐劇。井上梅次はヤクザを美化することには抵抗があったようで、一般社会には受けいられない状況を、三田佳子、中原早苗、緑魔子からの目線から描いていた。
金子信雄のどちらにもいい顔する役柄は、10年後の『仁義なき戦い』シリーズの原型を見て取れるし、安部徹はもはや完全に悪役に徹しきっていた。
1958年にデビューしてセリフもある役を何作も経験している室田日出男が、大部屋俳優扱いでヤクザたちが大勢うごめくシーン2カ所にチラッと映っていた。
ジャズ喫茶などの音楽シーンは、井上梅次作品としては野暮ったく貧弱。それは東映東京撮影所の不得意分野で、井上梅次としてはどうしようもなかったのだろう。
2023年11月24日(金)鑑賞
スタッフ
監督・脚本 井上 梅次
企 画 亀田 耕司
〃 大賀 義文
撮 影 西川 庄衛
美 術 進藤 誠吾
音 楽 鏑木 創
録 音 大谷 政信
照 明 森沢 淑明
編 集 祖田富美夫
スチール 藤井 善男
進行主任 西井 剛
公開年月日:1964.04.25
上映時間:103分
カラー/シネスコ/35mm
製作会社:東映東京
配給:東映
キャスト
高倉 健 忍鉄也
梅宮 辰夫 忍銀二郎
待田 京介 忍健三
大木 実 忍朝二郎
千原しのぶ 忍静子(朝二郎の妻)
三田 佳子 中田美紀(万造の長女)
中原 早苗 三条早苗(歌手)
緑 魔子 黒岩ルリ子(黒岩の娘)
安部 徹 黒岩元(グレン隊東京地下警察会長→黒岩組)
金子 信雄 中田万造(中万組組長)
菅 貫太郎 中田勝雄(万造の長男)
三原 葉子 葉子(黒岩の情婦)
南 道郎 岡島千松(忍朝二郎の舎弟→そば屋)
神田 隆 沖山(中万組代貸)
杉 義一 近藤(中万組子分)
長島 岳 四条
安藤 三男 高本
潮 健児 後藤(黒岩組の子分)
八名 信夫 丹羽(黒岩組の子分)
水城 真 竜
沢 彰謙 篠田春雄(世話役の親分)
浜田 寅彦 山全(親分)
小林重四郎 坂崎(親分)
菊地双三郎 曽根(親分)
曽根 秀介 大滝(親分)
有木 山太 竹中(黒岩組傘下の組長)
関山 耕司 玉造(黒岩組傘下の組長)
秋山 敏 清水
日尾 孝司 大木(黒岩組の子分)
小川 五郎 小玉
檜 有子 中田の妻
不忍 郷子 兼子
二宮 恵子 同付人
牧 亜沙子 同女中
菅 良 掏模(不良)A
原 信夫 掏模(不良)B
松平 峯夫 掏模(不良)C
吉田 武彦 ジャズ喫茶の警官
ピエール瀬川 タクシーの運転手A
三田 耕作 タクシーの運転手B
山田 甲一 交番のお巡り
賀川 晴男 新聞記者A
坂 芳子 前座歌手
滝島 孝二 刺客甲
三重街 竜 刺客乙
伊達 弘 刺客丙
渡辺 淳二 見張りA
二見 淳 見張りB
河合 弦司 警察署少年係(少年・鉄也の担当)
清見 淳 同警官
室田日出男 紅会の子分A
沢田 実 紅会の子分B
水原 丈二 紅会の子分C
三島 良二 中万の子分達A
勝川 鎮夫 中万の子分達B
土山 政志 中万の子分達C
平本 孝 中万の子分達D
沢田 浩二 中万の子分達E
黄 慶随 鉄也の少年時代
青木 勇嗣 銀二郎の少年時代
増本 耕作 健三の少年時代
東原 伸介 勝雄の少年時代
上木 三津 美紀の少女時代
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