『阿片戰爭』(東宝映画1943:マキノ正博)を、国立映画アーカイブ(NFAJ)長瀬記念ホール OZUにて見る。4月9日(火)から始まった「生誕100年 高峰秀子」特集の1本。310円。
阿片戰爭(115分・35mm・白黒)ニュープリント
D・W・グリフィス監督の大作『嵐の孤児』(1921)を大胆に翻案した戦争スペクタクル映画。英国支配下の中国における愛蘭(原)と麗蘭(高峰)姉妹の受難を通して「大東亜共栄圏」建設を訴えた国策映画ながら、とりわけ盲目のヒロインに扮した高峰が阿片窟で儚げに歌うシーンで、若きスター俳優の魅力が引き出されている。
(以上、国立映画アーカイブの解説より)
再々見。
主演の市川猿之助は1988年5月10日生まれ。初世市川猿之助の長男で1910年10月に二世市川猿之助を襲名。一人息子の三世市川段四郎(1908年10月生まれ)が1938年12月に高杉早苗と結婚。1939年12月に長男・政彦が誕生。1947年に政彦が市川団子襲名、1963年に団子から三世猿之助を襲名。1965年に浜木綿子と結婚、1965年12月7日に長男・照之誕生。
ということで、二世市川猿之助のひ孫が香川照之→九代目市川中車である。
避難する群衆シーンが迫力満点。戦争中の国策映画のなせるわざか。また、広東総督府での宴会シーン、東宝舞踊隊をバックに原節子が歌うが、これは明らかに吹き替え。アヘン窟で高峰秀子が歌うがこれは当然本人の声。
二世市川猿之助も歌舞伎の所作で踊ってくれる。これまた楽しい。
2024年4月30日(火)鑑賞
スタッフ
監 督 マキノ正博
製 作 松崎 啓次
原 案 松﨑 啓次
脚 本 小國 英雄
撮 影 小原 讓治
照 明 西川 鶴三
美 術 久保 一雄
編 集 畑 房雄
音 楽 服部 良一
演 奏 東宝映画管絃樂團
録 音 安惠 重遠
特殊技術 圓谷 英二
現 像 西川 悦二
衣裳考證 島 公靖
振 付 東宝舞踊隊・清水オリガ
振 付 東宝舞踊隊・三橋蓮子
演出助手 本木荘二郎
製作年月日:1943.01.14
上映時間:115分
モノクロ/スタンダード/35mm
製作会社:東寶映畫株式會社
配給:映画配給社(白系)
キャスト
市川猿之助 林則徐(広東総督府)
河津淸三郎 穆資英(林の腹心の部下)
坂東好太郎 陳南田(林の腹心の部下)
原 節子 愛蘭
高峰 秀子 麗蘭
青山 杉作 チャールズ・エリオット
鈴木 傳明 ジョージ・エリオット(海軍将校の弟)
清川 莊司 許沈伯(広東阿片監視局局長)
山本礼三郎 黄露球(アヘン窟経営)
小杉 義男 丁徐成(黄の手下)
菅井 一郎 阿片吸飲者
丸山 定夫 林國梁(アヘン中毒者)
淺田 健三 英国印度総督府・エレンボロー
進藤英太郎 英國東洋艦隊提督・プレマー
寺島 玉章(吉本興業)
東寶舞踊隊
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