ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『新・三等重役 旅と女と酒の巻』(東宝1960:筧正典)

 ラピュタ阿佐ヶ谷にて『新・三等重役 旅と女と酒の巻』(東宝1960:筧正典)を見る。「旅する映画、映画の旅」特集の1本である。会員ポイントによる招待券にて。
 小林桂樹雪村いづみの結婚披露宴、「東宝森繁久彌でござい」と挨拶、周りから「違うぞ」という代わりの咳払い。すかさず「もとい、世界電機の沢村でございます」と続けて、あとは巧みな森繁節にあれよあれよという間に魅了されてしまう。この導入部の演出ぶりはうまい。
 中身も、社長シリーズよりも一歩踏み込んだ、サラリーマンの仕事ぶり、家庭との兼ね合い、部下を思いやる上司の愛情、などをじっくり描き込んでいる。
 筧正典のサラリーマンを愛する誠実な人柄が、画面にあふれ出ていて、至福の85分を過ごさせてもらい、大満足であった。

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