以上、『悦楽』(1965:大島渚)より
『悦楽』(1965:大島渚)を、国立映画アーカイブ小ホールにて見る。4月11日(火)から始まった「没後10年 映画監督 大島渚」の1本。310円。
悦楽(91分・35mm・カラー)
山田風太郎の小説「棺の中の悦楽」を映画化した創造社の第1回作品。広告会社に勤める脇坂(中村)のもとに、彼がひそかに想いを寄せていた少女・匠子(加賀)の結婚の知らせが届く。ショックを受ける脇坂の前に、かつて彼が匠子のために犯した殺人を目撃したという男(小沢)が出現。脇坂は男から預かった大金を使って悦楽に耽るが…。大島は徹底的な性表現を企図したが、映倫の度重なる審査により思うようにいかず、その鬱積が後年の『愛のコリーダ』に結実することとなった。
以上、国立映画アーカイブの解説より
初見は1980年代後半か1990年代(この頃の鑑賞記録は散逸している)かな、、。
学生時代に家庭教師をしていた加賀まりこに一方的な恋心をもっていた中村賀津雄。加賀まりこのために殺人まで犯したのに、突然の結婚披露宴の知らせ。裏切られた思いで、公金横領で服役中の小沢昭一から預かっていた3000万円を使ってしまおうと女遊びを始める。
金で買った4人の女たちの性愛描写を徹底してやろうと思ったらしいが、映倫からチェックが入り、かなり意図したものとは違って、今見るとまるっきり色気のない内容である。唯一、八木昌子にほんの少し、色気が感じられるくらい。樋口年子は彼女の映画出演としてはかなりの大役なれども完全にミスキャスト。
それでも、公開当時は1965年の松竹の番組では最大のヒット。同時上映の『血と掟』(1965:湯浅浪男)が1億3500万円の配給収入、『悦楽』が1億円の配給収入だったそうだ。
2023年4月26日(水)鑑賞
スタッフ
監 督 大島 渚
脚 色 大島 渚
原 作 山田風太郎
製 作 中島 正幸
撮 影 高田 昭
美 術 今 保太郎
音 楽 湯浅 譲二
主題歌「悦楽のブルース」「志津子」(コロムビアレコード)
作 詩 吉岡 治
作 曲 船村 徹
唄 島 和彦
録 音 西崎 英雄
照 明 平田 光治
編 集 浦岡 敬一
スチル 吉岡 康弘
助監督 片桐 直樹
製作主任 浮田 洋一
記 録 上田 佳子
美 粧 小島しげ子
結 髪 堀部 美雪
北海道ロケ担当 岸田 秀男
衣 裳 東京衣裳
録 音 アオイスタジオ
現 像 東洋現像所
協 力 (株)天童木工製作所
〃 田中サッシ工業
〃 (株)北海道阿寒国立公園
〃 阿寒湖畔ホテル山浦
〃 吉田屋
〃 阿寒バス
〃 東京ヒルトンホテル
公開年月日:1965.08.29
上映時間:91分
カラー/シネスコ/35mm
製作会社:創造社
配給:松竹
キャスト
中村賀津雄 脇坂篤
加賀まりこ 稲葉匠子<しょうこ>
野川由美子 眸<ひとみ>(バーのホステス)
八木 昌子 志津子(人妻)
樋口 年子 圭子(医者)
清水 宏子 マリ(売春婦)
小林 昭二 青年(昔、匠子に暴行した)
成瀬 昌彦 匠子の父
氏家 慎子 匠子の母
小沢 昭一 速水(公金横領犯人)
戸浦 六宏 桜井(眸の情夫)
浜田 晃 花輪組1(眸のパトロンの乾分)
江守 徹 花輪組2( 〃 )
渡辺 文雄 花輪組3( 〃 )
小松 方正 江城(志津子の夫)
草野 大悟 工藤(マリのヒモ)
佐藤 慶 刑事
宮部 昭夫
平田 守
笈田 勝弘
黒田 絢子
火鳥こずえ
藤川 亜紀
中嶋 京子
露原 悦子
クロバ竜子
島 和彦(コロムビア)バーで歌う歌手
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