『二人の息子』(東宝1961:千葉泰樹)を、国立映画アーカイブ(NFAJ)長瀬記念ホール OZUにて見る。「逝ける映画人を偲んで 2021-2022」特集の1本。310円。
二人の息子(93分・35mm・カラー)
追悼:(出演)宝田明(健介)、藤山陽子(紀子)
エリートサラリーマンの兄(宝田)とタクシー運転手の弟(加山)は、父親(藤原)の失職を境に次々と苦難に見舞われ、対立していく。経済成長の波のなかで均衡を失う家族の姿を冷徹に見据えた松山善三の脚本を、名匠・千葉泰樹が見応えあるホームドラマに仕立てている。東宝を代表する二枚目スター・宝田明が演技者としての本領を発揮。
(以上、国立映画アーカイブの解説より)
3~4回目かな。
白タクを始めた加山雄三、車を洗う。それを手伝う藤原釜足。加山からタバコ「しんせい」をもらう。卑屈にチラッと上目遣い。次のシーン、宝田明が喫煙するタバコが「ピース」。また、次のシーン、藤山陽子と高級レストランで食事する小泉博。取り出したタバコが「ラッキーストライク」。タバコひとつで、生活レベルを的確に表現する職人的演出。
あるいは、久しぶりの家族団らん鶏肉のすき焼き、卵1個をめぐっての大げんか。次の日、加山が宝田家を訪ねる。妻の白川由美が卵を惜しみなく使ってホットケーキを作っている。これまた卵つながりの鮮やかな演出。
うますぎる。でも、これが標準的レベル。
最後にツッコミどころをひとつ。交通事故を起こして原知佐子を死なせてしまった加山雄三。刑事責任はどうなったんだろう?
2023年7月16日(日)鑑賞
スタッフ
監 督 千葉 泰樹
脚 本 松山 善三
製 作 藤本 真澄
撮 影 玉井 正夫
照 明 高島 利雄
美 術 阿久根 巌
音 楽 伊福部 昭
録 音 伴 利也
編 集 大井 英史
整 音 下永 尚
チーフ助監督 小松 幹雄
製作担当者 井上 卓之
スチール 高木 暢二
衣 裳 池田 誠
現 像 東京現像所
公開年月日:1961.11.12
上映時間:94分
カラー/シネスコ/35mm
パースペクタ立体音響
製作会社:東宝
配給:東宝
キャスト
宝田 明 赤木健介(長男)
加山 雄三 赤木正二(次男)
藤山 陽子 赤木紀子(長女)
白川 由美 葉子(健介の妻)
望月 優子 母親
藤原 釜足 赤木信三郎(父親)
坂部 紀子 由美(健介の娘)
原 知佐子 トミ(夜の女)
田浦 正巳 寺岡(設備作業員)
小泉 博 阿部部長
堺 左千夫 所沢(健介の同僚)
藤木 悠 品田(健介の同僚)
池田 生二 今泉(課長)
志村 喬 安藤久満(画家、信三郎の旧友)
東郷 晴子 安藤の妻
土屋 詩朗 安藤家の客
佐田 豊 代書屋の主人
夏木 順平 代書屋の老人
浜 美枝 さち(タクシー会社の事務員)
丘 寵児 タクシー会社社長
中山 豊 野木(タクシー会社の同僚)
丘 照美 少女A(エレベーターガール)
河 美智子 少女B(エレベーターガール)
笹 るみ子 少女C(エレベーターガール)
三田 照子 闇屋のおばさん(エレベーターガール相手に商売)
忍 和代 バーの女A
田辺和佳子 バーの女B
大村 千吉 電化製品のセールスマン
沢村いき雄 葬儀屋の親爺
小川 安三 葬儀屋の弟子
織田 政雄 おでん屋の親爺
広瀬 正一 パンク直し屋の主人(交通事故の損害請求)
矢野 陽子 煙草屋の娘
岡 豊 中古車のセールスマン
井上 大助 職業安定所職員
古田 俊彦
大前 亘
千葉 一郎
関田 裕
榊田 敬二
加藤 茂雄
小松英三郎
新野 悟
光秋 次郎
一万慈鶴恵
↓ にほんブログ村ランキングに参加しています。
下記 ↓ のバナーをクリックしてください。
ブログのランキングが表示されたら、下部の「ぴくちゃあ」ロゴを再度クリックしてください。
ランキングアップに協力お願いします。