『かくて神風は吹く』(大映1944:丸根賛太郎)を、国立映画アーカイブ(NFAJ)長瀬記念ホール OZUにて見る。「返還映画コレクション(1)第一次・劇映画篇 Repatriated Film Collection [Part 1] : Fiction Films, 1930~1945」特集の1本。310円。
かくて神風は吹く(92分・35mm・白黒)
1944(大映)(監)丸根賛太郎(原)菊池寛(脚)松田伊之助、館岡謙之助(撮)宮川一夫、松井鴻(美)川村鬼世志(音)宮原禎次、深井史郎(出)阪東妻三郎、片岡千恵蔵、市川右太衛門、嵐寛寿郎、月形龍之介、四元百々生、荒木忍、羅門光三郎
敗戦色が濃くなった太平洋戦争末期に情報局の企画、陸海軍の後援により製作された国策映画で、時代劇の看板スターが競演した大作。当初は五所平之助が監督の予定だったが、資質に合わないとのことで丸根賛太郎が登板した。元寇の海戦を映像化するにあたり、円谷英二率いる東宝特殊技術部を招聘し、終盤の暴風雨シーンなど迫力ある画面を作り上げている。
12月2日(土) 3:30 PM ★講演付上映
上映後に加藤厚子氏(茅ヶ崎ゆかりの人物館運営アドバイザー)による講演(約50分)があります。
(以上、国立映画アーカイブの解説より)
初見。
四大スター以下、時代劇俳優総出演のような作品。時局柄、蒙古襲来を太平洋戦争になぞらえての、大いなるプロパガンダ映画。
威勢のいい言葉で鼓舞するが、中身はあまりない。でも、1944年3月から12月まで公開された作品の中では一番のヒット、とのこと。と言っても、2位を圧倒的に引き離しての大ヒットというわけではない。単純に時代劇スターの顔見世に客が集まったのかも、、、。
と思ったが、上映後、加藤厚子さんの丁寧かつ分かりやすいお話で、この作品の制作過程やヒットに結び付いた原因も少しはわかったかも、、、。
2023年12月2日(土)鑑賞
スタッフ
監 督 丸根賛太郎
企 画 情報局
後 援 陸軍省
〃 海軍省
製 作 中泉 雄光
脚 色 松田伊之助
〃 館岡謙之助
原 作 菊池 寛
撮 影 宮川 一夫
〃 松井 鴻
音 楽 宮原 偵次
〃 深井 史郎
美 術 川村鬼世志
録 音 大谷 巌
特殊技術 東宝特殊技術部
考 証 江馬 務
公開年月日:1944.11.09
上映時間:(10巻)2,549m・93分
モノクロ/スタンダード/35mm
製作会社:大映
配給:
キャスト
阪東妻三郎 河野通有(伊豫ノ國縦淵城主)
片山 明彦 河野通忠(通有の息子)
四元百々生 河野水緒(通有の娘、通忠の姉)
荒木 忍 河野通時(通有の叔父)
常盤 操子 安芸(通有の妻?)
月形龍之介 別宮商(河野の家臣)
羅門光三郎 甲曽冠者通経(河野の家臣)
光岡龍三郎 出雲坊(河野の家臣)
嵐 寛寿郎 惣那重義(惣那七島の地頭)
原 健作 惣那重明(重義の弟)
津島慶一郎 総木小平太(重義の家臣)
山口 勇 三好五郎(重義の家臣)
片岡千恵蔵 北條時宗(鎌倉執権)
多岐 征二 北條実政
葛木 香一 北條実時(鎌倉諚足衆)
伊原 史郎 北條業時(鎌倉の要臣)
原 聖四郎 安藤泰盛(鎌倉の要臣)
香川 良介 大宰少貳経資(鎭西奉行)
高山徳右衛門 井芹秀重
市川右太衛門 日蓮上人
嵐 徳三郎 池上宗仲
南部 章三 竹崎季長(鎌倉御家人肥後集郡地頭)
水野 浩 藤左衛門(弓師)
小川 隆 對馬の漁師
大井 正夫 周福
村田 宏寿 欒忠
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