ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『コント55号と水前寺清子の神様の恋人』(松竹大船1968:野村芳太郎)

 『コント55号と水前寺清子の神様の恋人』(松竹大船1968:野村芳太郎)を、国立映画アーカイブ(旧名称:フィルムセンター)長瀬記念ホール OZUにて見る。6月29日から始まった「逝ける映画人を偲んで2017ー2018」特集の1本。310円。初見。

 企画の浅井良二と助監督の吉田剛、そして悠木千帆と生田悦子を偲んで、、、。
 
野村芳太郎という監督は、松本清張原作の作品を撮る時と喜劇役者を主演に迎えての作品を撮る時では、まるで同じ人が監督したとは思えないくらい、落差が酷すぎる。
それは自分の撮りたい作品を会社側に認めさせる手段の妥協の産物ではある。
それがわかっていても、この作品は酷すぎる。まずちっとも笑えない。コント55号のギャグアクションは空回り。水前寺清子もパンチ不足でアクセントにさえなっていない。
後半、松竹お得意の下町人情喜劇っぽくなってきたな、と思ったらおしまい。
正月番組に間に合わせるためのやっつけ仕事という感じ。
悠木千帆は坂上二郎と結婚して、お腹の中には5人目の子ども。
ラーメン屋台でコツコツ金を貯めて、家を建てるのが夢。もう少し後の悠木千帆だったら、嫌味なくらいの守銭奴として、アクの強い演技を見せるのだが、この作品では普通で面白味なし。

 

89分、35mm、カラー。


2019年7月24日(水)鑑賞

     スタッフ
監督      野村芳太郎
脚本    
原作      




   キャスト
萩本欽一
坂上二郎
水前寺清子
伴淳三郎
益田喜頓