ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『愛と希望の街』(松竹大船1959:大島渚)



以上、『愛と希望の街』(松竹大船1959:大島渚)より


 『愛と希望の街』(松竹大船1959:大島渚)を、国立映画アーカイブ小ホールにて見る。4月11日(火)から始まった「没後10年 映画監督 大島渚」の1本。310円。

愛と希望の街(62分・35mm・白黒)
 助監督室の「シナリオ集」9 号に発表したオリジナル脚本を大島自らが映画化した長篇デビュー作。複雑な家庭事情を抱え、路上で鳩を売る貧しい少年(藤川)に同情を寄せるブルジョワの娘(富永)。しかしそれは鳩の帰巣本能を利用した詐欺まがいの商売だった。27歳の大島が、階級の断絶を象徴する先鋭的な結末とともに、旧来の「松竹大船調」の枠組みを踏み越えた記念碑的作品。
以上、国立映画アーカイブの解説より

 最初に見たのが、1972年2月。その後1~2回ぐらいは見ているので、今回が3~4回目かな。
 豊かな社会は明るく、貧困の社会はリアルに、メリハリの描写がはっきりしている。港の見えるレストランで食事する千之赫子渡辺文雄の二人。幸せの予感。でも、正夫が就職不合格になって渡辺の自宅に押し掛けて抗議する千之。その時の彼女は幸せの表情から一転、きびしい横顔をみせながら問い詰める。その明暗をきわだたせる演出力。松竹の伝統に乗っかりながらも、自己主張する大島渚。
 『月見草』の岩城其美夫とはえらい違いよう。大島渚が自分自身で監督したのなら、十朱幸代は自殺せずに、山本豊三と一緒に東京へ行ったはずなのに、、、。
2023年4月18日(火)鑑賞

       スタッフ
監 督        大島  渚
脚 本        大島  渚
製 作        池田 富雄
撮 影        楠田 浩之
美 術        宇野 耕司
装 置        山本金太郎
装 飾        安田道三郎
音 楽        真鍋理一郎
録 音        栗田周十郎
照 明        飯島  博
編 集        杉原 よし
助監督        田村  孟
撮影助手       赤松 隆司
録音技術       石井 一郎
録音助手       小林 英男
照明助手       泉川 栄男
現 像        中原 義雄
衣 裳        田口ヨシエ
進 行        沼尾  釣

公開年月日:1959.11.17
上映時間:62分
モノクロ/シネスコ/35mm
製作会社:松竹大船
配給:松竹

       キャスト
藤川 弘志(劇団くるみ)   正夫
望月 優子        くに子(正夫の母親)
伊藤 道子(劇団くるみ)   保江(正夫の妹)
富永 ユキ        久原京子
渡辺 文雄        久原勇次(京子の兄、光洋電機労務課)
坂下  登(劇団ひまわり)  泰三(京子の弟)
須賀不二夫        久原(京子の父、光洋電機重役)
千之 赫子        秋山(正夫の担任)
川村 耿平        笹島
瓜生登代子        いさ子(正夫の近所の子)
土田 桂司        矢野
秩父 晴子        きん
高木 信夫        大塚(民生委員)
土紀 洋児        労務課長
滝  久志        警官
谷 よしの        靴みがき
後藤 泰子         〃        

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